室町時代にひそかに遊ばれていたお香を鼻で聞き分けるゲームとは?

どうもおしょうです!

お香の世界には聞き当て(香道では嗅ぐことを聞くといいます。)

というのがあり、香りを聞き分ける、

まー遊びみたいなものがあるんですね。

伝統的なところでいうと、源氏物語の登場人物の

名前がついた香木の組み合せを聞きあてるというのがあります。

 

「組香」

というやつですね。

京都なんかでは定期的に行われていたりして、

genziko

こんな感じに一個、一個絵によって分かれているんですが、

この組香というのは、何種類かの香木を小さく切り取り、

ランダムで温めた香炉にのせて聞いていき、

その組み合せがなんだったのか?というのを当てるといったゲームです。

例えば、

一番右下のものは、最初の3つが同じ銘柄の香木で、

最後の一つが違う種類のものといった感じですね。

 

こんな感じで、

その場で「最初3つが同じで・・・」っと答えるのではなくて、

先ほどの絵を見て、絵の下に書かれている、

源氏物語の登場人物の名前で答えるということですね。

 

おそらく京都や街中のお香屋さんに

行かれたことがある方は、この絵をご覧になられた

ことがあるかと思います。

デザインとしてもかわいいので、

よく使われていたりしますよ!

 

で、

こんな感じで

お香の世界では花で聞き分けるというのがあるのですが、

この聞き分ける。

ほんと難しいんですよね。

 

目隠して聞き比べてきなことを

やってもらえればわかると思うんですが、

いかに自分が普段目に頼っているかというのがよーーくわかります。

 

僕自身も

いや、こんなの聞き分けるの余裕でしょ!?

っと思っていざやってみたら・・・

あれ?あれれ?あれ?わかんねぇー?

ってことがありましたから。笑

 

見て聞いたらわかるけど、

目隠しして聞いたら、わかんなくなる。

それぐらい僕たちは目から匂いを得ていたりするんですね。

 

人は目から得る情報が8割というのは、

まさにそうだなーっと思いました。

 

この鼻の感覚に近いのが、

舌なのかもしれませんね。

 

舌も鼻と同じで、食べ物を食べるときなんかは、

目から得た情報で「うまいか不味い」か決めているところが

あると思います。

 

あと、

同じ味を食べれば食べるほど、

慣れてくるというのも同じですね。

鼻もかげばかぐほど慣れてくるので。

 

なので、

香りの聞き分けなんかは、

あれ?あれれ?って迷ってしまったら終わりです。

もう迷宮の世界から抜け出せなくなってしまいます。笑

 

だから、

舌も鼻も一発勝負ということですね。

 

そんな感じで、

室町時代で一部の上流階級の人たちは、

こうやって香木を聞き分けるという遊びを行っていたわけです。

 

優雅ですよね~。笑

 

あと、

その原点というか、

お香を聞き分けるといった文化のもととなってのが、コレ↓

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※松栄堂さんの画像を参照

練香(ねりこう)といわれるもの。

以前どこかでも紹介したと思いますが、

この練香というのは、炭で熱した灰の上に、黒く丸まったお香をのせ(練香)、

熱せられて出てくる香りを聞くというものです。

 

このお香の焚き方は、今でいう線香やコーン型のお香が生まれる前の

お香の聞き方で、平安時代はこうやって練香を焚いて遊んでいたわけなんですね。

 

香りとしては、

線香やコーン型のお香とそこまでかわりません。

ただ、熱したときの香りと、燃やした時の香りがちょっと違うかなぁーっと

いったぐらいで、香りじたいは調合が良ければ普通にいい香りがでます。

 

まーただ見た目が黒いので、

ウサギのう○こみたいに見えてしまいますが・・・・笑

(お食事中の方はゴメンナサイ!笑)

 

で、

今はこの練香がないのか?

というとそうでもなくて、普通にお香屋さんで売られていたりします。

しかも、線香やコーン型のお香とは違い、持ちがよかったりするんですね。

普通に密閉して保存しておけば、香りが抜けず、何年も持つといわれています。

 

そして、

小さいから持ち運びもしやすいし、置き場所にも困らなかったりします。

あと、火をつけて燃やさないので、煙もでませんし、燃えカスが飛び散る心配

もなかったりします。

 

ただ、

少しメンドクサイのが練香専用の香炉を用意しないと

いけないということ。

あまり香炉を買うのに慣れていない人には抵抗あるかもしれませんね。(^-^;

あと灰とか炭とかがめんどくさそうとか・・・

 

でも、

これもまた最近では練香用の電子香炉とか出てきているので、

その心配も実はなかったりします。

電気で香炉を温めてくれるので、灰や炭は必要ありません!

ただ、練香をのせるだけというもの。

しかも、オシャレなのもあるという・・・!!

 

いやーおしょうもここ数年前までは知らなかったんですが、

この電子香炉、お手軽でいいなぁーっと思っています。

(一つ持っていたりします。)

 

プロの香司の方も「これは便利!」と言われていたほど。

 

スイッチ一つで香炉が温まってしまいますからね。

 

で、

この香炉と練香をどうやって使うのかというと、

お部屋に焚いてもいいですし、火事の心配もいりませんので、

玄関先に置いておいても問題ないと思います。

練香は線香とは違い、香りが煙とともに一気に広がるというものではなく、

熱とともに優しくフワーッと、広がるといったイメージですね。

 

なので、

気づいたら香りがするっていう感じで、

お客さんが来た時に焚いていても、そこまで邪魔にならない

というか、かすかに和のいい香りがするなーっていった感じで、

そこらへんもまた、使用用途は線香と違うものだったりします。

(線香やお香の場合は、事前に焚くというのが普通ですからね。)

 

てな感じで、

お香の世界には、線香やコーン型のお香みたいに

燃やすものだけではなく、こういった温めて香りを楽しむ

というものもあるんだよーっというお話しでした。(^O^)/

 

こういうお香も使い分けとして、

一個持っていると楽しみが増えていいかもしれませんね。