精進料理で動物性を使はないのは殺生しないためというのは間違い!

どうもおしょうです!

お寺の体験では毎回、

一泊二日の方だけに精進デザートというものを、出していたりします。

 

前にも精進デザートのレシピが出た

ということで紹介したと思います。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VVS1XRS

 

この電子書籍にのっているものは、

全てお寺の体験で出してきたものです。

 

精進料理は作るのも修行ですから、

こうやって作って出すことは、

僕自身にとっても修行になっているんですね。

 

で、

それを食べて頂いて、

精進料理を知ってもらう。

または仏教を知ってもらうというのが僕の考えです。

 

そこでよく話すのが、

殺生をしてはいけないから、

精進料理を食べているというのは間違えた認識だということです。

 

精進料理=殺生はしてはいけない

 

という考え方を持っている人は、

わりと多いと思います。

 

この考えがいろんな事と混合していて、

間違って認識しちゃっているんですね。

 

人はしっくりくる、

都合の良いものを信じちゃう生き物なので。

間違った認識が多いのも仕方ないかもしれません。

 

「殺生をしてはいけない」

というのと、

「動物性を排除した精進料理」は別の話し。

 

殺生をしてはいけないというのは、

仏教の五戒の中の一つで、

お釈迦さんが出家者に求めた戒律の一つです。

 

だから食べ物があって、

そこから語ってはいないんですね。

 

もちろん自分たちの食べるもの以上の

無駄な殺生はしてはいけないという意味はあります。

(自分たちの食事の為に生き物が殺されるとかね。)

 

ただ、それは動物性のものを

食べてはいけないという限定的なものではありません。

 

生き物なら植物や海藻も同じですからね。

動物だけが特別扱いというのは、おかしな話しなります。

 

なぜ、

殺生をしてはいけない=動物性のものを食べてはいけない。

みたいな勘違いが生れたのかというと、

おそらく他宗教の戒律や昨今の

ベジタリアンブームでそうなったのかなぁと思います。

 

仏教的には命は平等ですから。

動物や植物、海藻も同じ命です。

 

じゃー精進料理はなぜ動物性のものを

排除したのかというと、

衛生面と健康面、保存食という観点からです。

 

なるほど、野菜は健康に良いからですね?

と思われるかもしれませんが、

ノンノンノン( `ー´)ノ

そういう理由だけではないんですね。

 

健康でいうなら、お肉も健康に良いですから。

 

じゃーなんなのか?

 

昔は今よりも経済がそこまで発展していません。

つまり、今では当たり前のようにある、

冷蔵庫や洗剤が無かったんですね。

 

だから、動物は生ものですから日持ちがしません。

真夏だとすぐに食べないと悪くなってしまいます。

 

山の中で住んでいたお坊さんにとっては、

効率よく持続的に栄養が取れる食べ物では無かったりします。

 

一食で食べきらないといけないわけですからね。

 

さらに、洗剤が無いということは、

魚や動物を捕まえて捌いたとしても、

血生臭さが抜け落ちなかったりします。

 

汚れもちゃんと取れないでしょうしね。

衛生的によくありません。

 

生肉を切った木のまな板を

水洗いだけで何度も使うみたいな感じですからね。汗

 

臭いが残りますから、

山の獣(クマなど)が襲ってきたりと、危険な目にあったりします。

 

あと臭いはクサイですから、

修行中の僧侶の妨げにもなったりします。

修行中に隣の人が生臭かったら嫌ですよね。汗

 

みんな集中できないし、争いのもとになります。

(ちなみに生臭坊主という揶揄の言葉は、

こういう所からきていたりします。)

 

なので、精進料理には他にも、

ニンニクやニラ、ネギ類など、

臭いがするものに関して禁止されていたりするんですね。

 

洗剤、歯磨き粉が無い時代ですから、臭いが取れません。

 

そういう山の中で修行僧が、

衛生的に健康的にかつ、飢えないように、

持続的に食べれる食べ物として精進料理が生れたんですね。

(野菜だと調理の仕方によって日持ちするし、

欲しい分だけ取ることができますからね。)

 

なので、精進料理はわりと保存食が多かったりします。

胡麻とか、漬物とか、大徳寺納豆とか、

まさにそうですね。

 

宗教上の理由というよりかは、

現実的な面から生まれたのが、

精進料理というものだったりします。

 

そこらへんが、他の宗教やベジタリアン系のものとは違う所ですね。

 

精進料理は修行僧専用の食事と

思ってもらえればと思います。

 

まーもちろん今は食べ物が豊富な

時代ですから、本来の意味での精進料理は薄れつつあったりします。

 

僕がお寺で出している、

精進デザートも同様ですね。

あんなの修行中出てこないですから。笑

 

ただ、仏教を伝えるという点において、

精進料理というものを違う視点で伝えているということですね。

 

昔は自分たちの食事。

今は仏教を伝えるための食事になっているということです。

 

良い悪いとかではなく、

それも時代の流れという事ですね。

 

そんな感じで、

精進料理はなぜ動物性のものを使わないのか?

それは殺生をしてはいけないからという認識は、

間違いというお話しでした。

 

ぜひ参考にしてもらえればと思います。

 

限りある中で、試行錯誤して、

作られてきた料理という事ですね。

 

ある意味、現代のように選り好みできるということは、贅沢なのかもしれません。


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