煩悩や欲って本当に悪いことなのか?一度考えてみよう!

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どうもおしょうです!

お寺でお坊さんをやっていると、

たまに「欲や煩悩」といったものは悪いもの

じゃないか?

っといったニュアンスで聞かれることがあります。

 

欲=悪い

 

みたいな。

 

でも、

これって勘違いなんですよね。

 

よくよく考えてみてほしいのですが、

欲望ってそんなに悪いことなのでしょうか?

 

欲望とは、

もっとこうしたい

あーしたいと願うことなのであれば、

それはとても人間らしいことだと思っています。

 

なぜなら、

それで今の世の中がなりたっているからえすね。

 

もっと美味しいものを食べたい

もっと長生きしたい

もっと綺麗な服を着たい

もっといい家に住みたい・・・

 

など、

ごくごく当たり前のことを、

過去の先人たちが願い、

作りあげてきた欲の上に僕たちは生きていたりします。

 

もし、

こういった欲が否定され、

人間は欲をもってはいけない

生き物へと強制させられていたら、

今の豊かな社会はなく、

ただ、食べて寝てを繰り返し、

病気になったら死ぬ。

という淡々とした世界になっていたと思います。

 

もっと突き詰めれば、

欲を持つ人間はいらないということになり、

人間そのものの否定にだってなりえるかもしれません。

 

そう思うと、

本当に欲というのは一概に悪いものと言い切れるのか?

と言えます。

 

なぜなら、

欲を持っているからこそ人間だからです。

 

では、

釈迦は欲のことを本当はなんて言っていたのか?

 

それは、

悪い欲はやめなさいといっていたのですね。

 

悪い欲とは、

・貪る心

・怒りの心

・迷いの心

 

です。

要はネガティブな気持ちからくる

欲望ということです。

 

ネガティブな気持ちからくる欲望は、

関わる人もネガティブにします。

そうなると、

周りからあなたを嫌な人だという認識が生まれます。

そうなると、善なる人は去り、

卑屈で嫌な人たちが集まってきます。

 

お互い周りの愚痴や不満、

そういったネガティブな話題が日常になり、

常に嫌な気持ちの状態になってしまいます。

 

なので釈迦は、

悪い欲はやめなさいと

いったわけですね。

 

ただ、

ここで誤解してほしくないのが、

最初は悪い欲でも、

目指す先が善なることだったら良いということです。

 

例えば、

自分が太っていて、

それを気にしていたとします。

それで、周りからデブといじられて、

それが悔しくてムカついたとします。

 

まさに怒りですよね。

 

そこで、

「見返してやる」

と思って痩せて、

いじられてバカにした相手を見返すというのは、

・太っているのを気にしている

・バカにされてムカついている

という怒りと迷いの欲を痩せることによって、

消し去っているので、

マイナスからプラスの欲に転じているといえます。

 

こういった、

最初はネガティブな悪い欲でも、

最終的には悪い欲が消え、

善なる欲に変わるのは良いことだったりします。

 

逆に、

太っているのを気にしていたり、

バカにされているのに

いつまでたってもムカついていて、

卑屈になったり「どうせ私なんか・・・」

とイジケてしまうのはよろしくないということですね。

 

 

といった感じで、

欲といっても、

良い欲と悪い欲があります。

 

なので一概に「欲=悪い」と

勘違いしないようにしましょう。

 

良い欲と悪い欲を見極めるコツは、

どこを見ているか?

というのを見ればわかると思います。

 

自分や相手、モノゴトを良くしようとしているのか?

それとも悪くしようとしているのか?

 

という視点です。

 

なので、

「私は欲深い人間だ」

とへこまれて気にしている方は、

今話した内容のように、

「欲=悪い」

ことではないので、

気にされる必要はないです。

 

それよりも、

どうすれば良くなるか?

ということを考えられるといいと思いますよ。

 

「おまえは欲深いやつだ」

と口うるさく言ってくる人は無視です!

 

そういう人は、

自分が正しい人間だと認めてもらいたいがために、

人に口うるさくいって、

コントロールしようとしているので。

 

そういう人には近寄らないようにしましょう。

 

そういうことも、

ものごとを良くしていく1つだったりしますからね。

2 件のコメント

  • 広島に続いて今日は長崎の原爆投下70周年で、平和祈願が行われました。
    戦争反対は誰でも叫ぶことですが、よく考えると、戦争は人間(=国家)の欲望から始まっているのですね。支配慾、領土慾、資源慾・・・・・当然、これは悪い欲望ですが、人間の歴史を見ると文明(文化ではなく)は戦争を契機に進歩発達してきました。通信技術、飛行機、潜水艦、ミサイル、原子爆弾(核利用技術)・・・・・屁理屈を言うと、文明の発達に寄与する戦争は”良い欲望”だということになってしまいますが、戦争によって死んだり、家族や家を失ったりする被害がそれを上回っているから”悪い欲望”になるのでしょうね。

    • 今回の記事は、
      「欲望は悪いことだ」と思い込んで、
      自分を否定しがちな人に向けて書いたものです。
      ので、個人レベルでの話だったりします。
      良い欲望か悪い欲望かは、
      自分に聞いて素直に自分で決めようという話ですね。

      社会レベルや過去の話しとなると、
      良いか悪いかどっちもありうるので、
      その話はまた別の話かと思います。
      なぜならそれは「他人」の基準ですので。

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